越境EC事業におけるリードタイム改善

インターネットを通じた国際的な通信販売である「越境EC」。その中で、配送に対する消費者の評価は非常に重要なキーポイントです。
リードタイム短縮のためには、消費地の保税倉庫を活用するのがベストではありますが、そのためには大量ロットでの輸送が必要となります。

国内ECに比べて、海外ECの比率は小さく、特に開始直後は大量ロットでの輸送は難しいため、直送方式を採用しなければなりませんが、自社倉庫からの発送となると、受注を受けてから、通関事業者まで発送し、輸出手配をするという流れのため、リードタイムが長くなることになります。また、1品1品を配送する場合の国内物流費も厄介な問題です。365日稼働するインターネット通販では休日の受注の問題もあります。

こちらの例は、通関事業者の運営する倉庫に少量の在庫ストックをする方式を採用。これにより、休日もあわせたリードタイムの短縮とコスト削減を実現されています。

販促品等の管理最適化

海外に多くの加盟代理店をもつこちらの事業者は、フランチャイズ本部からの販促支援のため、ステッカーやノベルティ等を定期的に配布する必要があります。
ステッカーやノベルティの制作にあたり、一定のロットが必要ですが、一方で加盟代理店は、日々新規開拓や撤退で変化します。
そのため、毎回状況を確認して制作、海外向けの発送を行うと、廃棄ロスも多く存在するため、国際配送事業者の拠点に一定の在庫を行い、海外加盟店の状況に応じて、発送を手配することによって、販促品の在庫量の最適化に取り組みました。

輸入品のインターネット通販のリードタイム最適化

主に海外製品の受注をうけ、買い付けをしインターネット通販を行っているこの事業者は、成長にともなって一定の定番商品の消費量が予測できること、一層の仕入原価低減、さらに日本近隣の諸外国への輸出用の在庫拠点も含めて、輸入通関事業者の保税倉庫での保管を企画しています。
これにより、まとめての仕入ができるため原価低減が見込まれるようになること、日本国内においては、一部商品のリードタイムが改善するとともに、近隣諸外国へは在庫を転送することで、通関コストの削減が見込まれます。

海外生産商品の日本国内への配送

名刺やオリジナルノベルティグッズを生産すること会社は、コスト削減のため、製造を海外へ移転。日本でカスタマイズ受注したものを近隣アジア諸国の工場で生産し、日本国内へ輸入・販売するビジネスモデルを採用されています。
一般的には、製造したものを一括で日本国内に輸入し、国内の通過型倉庫へ転送、そこで国内向けの仕分けをするということが行われますが、この会社は海外で国内向けの発送準備まで行った上で、一括して輸入、通関後に速やかに、契約する通関事業者の配送網および国内配送事業者に渡すことによって、一部地域では通関当日の配送を実現する等、リードタイムの短縮に効果が出ています。